STORY vol.02

STORY - vol.02「土・草・牛の信念で紡ぐ美味しさ」 ~あすなろファーミング 村上牧場インタビュー~

2024

~北海道・十勝清水から~

あすなろファーミング 村上牧場 牧場主へインタビュー
先代から引き継がれる「土づくり、草づくり、牛づくり」の信念、牛乳への想いとは?


「北海道ヌーボー・冬」限定商品の『ゆきむしスフレ ミルキースノー』『ゆきむしスフレ スノーフロマージュ』。この2品に使用している牛乳は、十勝清水にあるあすなろファーミング 村上牧場で作られているもの。
今回は、村上牧場の村上社長へ牧場のこだわりや乳のおいしさについてインタビューを行いました。


村上 博昭さん

村上牧場の4代目。体を動かすことと自然の中にいることが好きで、中学生の頃に牧場経営に興味を持ち、後継者として牧場を継いで今年で17年目。


自然とともに育む牧場の想い


Q:村上牧場の牛乳づくりで大切にしていることは何ですか?
村上社長:私たちの牧場では、牛乳づくりの基本として「土づくり・草づくり・牛づくり」を大切にしています。健康な牛が美味しい牛乳を生むという先代からの信念に基づき、土や草の質を高める努力をしています。
例えば、毎年土の状態を調べて必要な栄養を補い、健康な土から美味しい牧草を育てる、ということをしています。この信念は次の代にも繋げていきたい大切なものと思っています。

Q:特別な取り組みがあれば教えてください。
村上社長:土や餌にサンゴから取れるカルシウムやミネラルを使っており、牛の健康を守るために役立っています。こういった取り組みは目に見えにくい部分ですが、牛乳の味に大きく影響します。また牛舎の広さと牛の数のバランスを取りながら、無理のない運営を心がけています。



牧草地は全部で70ヘクタールあり、そのうち採草用で60ヘクタールあり、全て農薬や化学肥料を使わず100%自家産しています。これも掲げている「土づくり、草づくり、牛づくり」に関わってくるものと考えています。

あすなろファーミングの牛乳の味わい



Q:村上牧場の牛乳の味の特徴を教えてください。
村上社長:「
すっきり・さらっとしていて飲みやすい」とよく言われます。季節でも若干味わいは変わると思っていて、夏は青草を食べた牛から、すっきり爽やかな味わいの牛乳が取れます。一方で、冬は乾燥牧草を食べるため、すっきりとした中にも濃厚でコクを感じやすくなると思っています。この違いは、自然に寄り添った飼育方法だからこそ生まれるものです。

Q:製法にも特徴がありますか?
村上社長:はい、低温殺菌(63℃で30分)とノンホモジナイズ製法を採用しています。この製法は牛乳本来の風味を引き出すためのもので、ノンホモジナイズ牛乳は時間が経つと表面にクリームが浮いてくるのが特徴です。脂肪分を細かく砕かないことで、自然な舌触りが楽しめます。

お客様への想いと地域への繋がり

Q:お客様との繋がりについてどのように考えていますか?

村上社長:牧場を継いだ後、物産展で直接お客様と触れ合う機会がありました。「美味しい」と言われるのが何より嬉しくて、それが今の原動力になっています。飲む人の健康や笑顔につながる牛乳を届けたいという気持ちを込めて、日々の仕事をしています。



Q:牛乳がお菓子に形を変えてお客様へ届けられることについての想いは?
村上社長:今回もりもとさんの新ブランド「北海道ヌーボー・冬」の一部商品にうちの牛乳を使ってくれるということですが、形を変えても僕ら生産者の思いが伝わり、最終的にお客様に喜んでいただけるのは本当に嬉しいことです。また、曾祖父の時代から続く牧場の歴史もあり、地域とともに成長してきました。この伝統を未来へ繋げることが私の使命だと考えています。


村上牧場のこれから



Q:村上牧場の今後の課題や目標について教えてください。
村上社長:現在の課題は、土壌分析をさらに精度の高いものにしていくことと捉えています。今でも毎年分析を行っていますが、まだ改善の余地があります。また、牛乳のおいしさを維持しながら安定した生産を続けることも重要です。牧場の規模を急に大きくするのではなく、現在の品質を守りつつ持続可能な方法で進めていきたいと思います。



Q:読者へのメッセージをお願いします。
村上社長:村上牧場の牛乳をぜひ味わってみてください。自然の恵みと私たちの思いが詰まった一杯が、皆さんの健康や笑顔に繋がれば嬉しいです。これからも丁寧な仕事を続け、多くの方に喜んでいただける牛乳を届けていきます。