STORY vol.03

STORY - vol.03「乳の魅力を引き出す挑戦」~北海道ヌーボー・ 開発の舞台裏~

2024

開発秘話「北海道ヌーボー・冬」の魅力を支えるこだわりとは
商品開発責任者 當波 辰則が語る『ゆきむしスフレ ミルキースノー』『ゆきむしスフレ スノーフロマージュ』開発の背景と想い


北海道の恵みを存分に活かした「北海道ヌーボー・冬」のスイーツ。『ゆきむしスフレ ミルキースノー』と『ゆきむしスフレ スノーフロマージュ』には、生産者と開発者の想いが詰まっています。その背後には、徹底した素材選びと試行錯誤を重ねた開発ストーリーがありました。

今回は、商品開発責任者 當波辰則に開発の背景と想いを聞きました。



>もりもと商品開発責任者 當波辰則(となみ たつのり)
札幌市内の洋菓子店勤務を経て2003年に株式会社もりもと入社。

「さっぽろスイーツ 2012 焼菓子部門グランプリ受賞」
現在はもりもとの新商品など商品開発の責任者として従事。

「北海道ヌーボー・冬」商品開発の背景


Q:『ゆきむしスフレ ミルキースノー』『ゆきむしスフレ スノーフロマージュ』では、北海道・十勝清水の「あすなろファーミング」の生乳が使われています。この生乳を選んだ理由について教えてください。


當波:今回の「北海道ヌーボー・冬」の2商品では、クリームの乳風味に徹底的にこだわりたいと考えました。特に生乳の品質はクリームの仕上がりに直結するため、素材選びには一切妥協しませんでした。

あすなろファーミングさんの牛乳との出会いは、もりもとのソフトクリームがきっかけです。このソフトクリームは、口に含んだ瞬間に牛乳の豊かな風味がそのまま伝わってくる特別な味わいで、開発した際に強く心に残りました。今回の商品でも、これならば乳本来の香りとコクを最大限に活かせると確信しました。

また、あすなろファーミングさんの牛乳は、搾りたての新鮮さと濃厚さを併せ持ちながらも、すっきりとした後味が特徴です。この特性は、今回のスフレで表現したい味わいにぴったりでした。

冬だからこそ実現できる味わい

Q:「北海道ヌーボー・冬」で「乳」に焦点を当てた理由は何ですか?

當波:実は、牛乳の風味は季節によって変わるんです。冬に搾乳される牛乳は脂肪分が高く、夏に比べてコクが深まります。冬ならではの濃厚なクリームを作り出せるのは、この時期ならではの魅力です。

特に、あすなろファーミングさんの牛乳は、濃厚でありながらすっきり感も併せ持つという独特のバランスを持っています。この風味がスフレの軽やかな食感にマッチし、冬にぴったりの味わいを作り上げることができました。

「ついもう1つ食べたくなる」乳の風味へのこだわり


Q:後味をすっきりさせることへのこだわりについて教えてください。

當波:後味はスイーツの魅力を決定づける重要な要素です。濃厚なプリンのようなスイーツでは、脂肪分を高い牛乳を使うことでしっかりと口に残る深い味わいが魅力になります。今回のようなスフレの場合は逆で、後味がすっきりしている方が良いんです。

濃厚な風味を感じた後にふわっと消えるような後味だと、またもう一口、もう一つと食べたくなるんです。今回のスフレでは、このバランスを徹底的に追求し、何度でも楽しめる味わいを実現しました。


生産者様からの想いを受け継ぐ商品開発


Q:あすなろファーミングの牧場を訪問された際、印象的だったことはありますか?
當波:初めて牧場を訪れたとき、牛たちがどれほど丁寧に、愛情深く育てられているかを実感しました。デリケートな牛たちが生み出す牛乳には、その環境が映し出されているようでした。

あすなろファーミングの村上社長から、『この牛乳をどうお菓子で生かしてくれるんですか?』と尋ねられたとき、生産者としての誇りと期待を感じました。その思いを形にすることが私たちの使命だと強く感じました。

開発者の想いが詰まったスイーツ



Q:最後に、お客様へ届けたい想いを教えてください。
當波:生産者の想いをバトンとして受け取り、商品に反映することが私たちの大事な使命です。あすなろファーミングさんの生乳の魅力を最大限に引き出し、私たちが手掛けるスイーツを通じて、その乳の美味しさや自然な風味をお客様に届けたいと思っています。細部にまでこだわり抜いた商品が完成したとき、その想いが伝わったときに最高の喜びを感じます。

食べた瞬間に、『これが北海道の冬の味わいか』と感じてもらえるスイーツになっていれば、これ以上の喜びはありません。